舞台に向かう、もう一つの画面
ライブの映像は歌手を追う。そのカメラが客席まで引くと、違う景色が現れる。一人が持つライトは点だが、列に並ぶと舞台へ向いた大きな面になる。K-POPの公式ライトスティック、いわゆるペンライトが面白いのは、購入したグッズが公演の風景をつくる道具にもなるからだ。観客は座席を持ち、同時に目に見える返事の方法を持つ。
2019年4月7日、バンコクで行われたBTSの公演写真には紫の光が客席を埋める様子が写っている。写真から分かるのはその光景であり、個々の機器の制御方法ではない。それでも、舞台から届く音楽に客席の光と声が応える関係は見える。記念品の意味を知るには、買った瞬間のほかに、開演前の準備、公演中の使用、帰宅後の保管まで追う必要がある。
手の中にある形と所属
2015年に撮影されたSUPER JUNIORのライトは青い細長い本体と文字が特徴だ。写真のBIGBANGのものには黄色い王冠の形がある。同じ高さへ掲げても遠くから見える輪郭は違う。この二つは異なるグループの具体的な製品であり、全グループが同じ順番で形を変えたという年表ではない。
遠くから識別できる形と、長時間持てる形は、同じ課題でもない。握り、ボタン、ストラップ、電池ぶたには、それぞれ使うための役割がある。写真映えする先端だけでは、腕を上げている間の重さやバランスを伝えきれない。持ち主にとっては好きなアーティストを示す印であり、使う前に確かめ、使った後にしまう機材でもある。
だからこそ、それを持っているかどうかだけでファンの気持ちを測るのは乱暴だ。公式グッズを買う人も、音楽を聴きに来る人も客席にいる。一組を長く追う楽しみと、複数の歌手の公演に足を運ぶ楽しみは違ってよい。見える物は、目に見えない関心まで代弁しているように扱われやすい。価格やバージョンだけでは、ある曲がその人にとってどれほど大切か分からない。

光に座席番号が加わるとき
スイッチを入れて点灯させることと、公演の制御に参加させることは別の操作である。後者では、ライト、スマートフォン、アプリ、座席、公演側の運用がつながる。BTSの2026年6月釜山公演についての公式案内は、Ver.4の無線制御に最新ファームウェアと座席のペアリングを求めた。この公演と機種の条件であって、K-POP全体に共通する規則ではない。
座席と結びつくと、客席は単なる光の集まりから、位置を持つ配置へ変わる。手の中の小さな機器が、自分より大きな画面の一部になるのだ。観客が入力する座席番号は、個人の場所と公演全体の図柄を結ぶ。
準備は地味な確認から始まる。電源は入るか、アプリから機器を見つけられるか、公演日と座席を正しく選んだか。単に光ることだけでは、その日の演出に参加できるとは限らない。携帯電話と接続できても、すべての会場で使えるわけではない。電子機器になったグッズは、楽しみに待つ時間の中へ小さな機材準備を持ち込んだ。
2023年の日本公演から、バンコクの窓口へ
SEVENTEENは、Ver.3の座席連動を2023年11月の日本公演から始めると更新案内で告知した。同じ物を持ち続けていても、ソフトウェアと公演情報が変わると使い方が変わる。機器自体の準備と、その日の会場内で位置を登録する作業が分かれる。
チケットの日付と席を確認し、公式アプリを使ってライトへ接続する。ファームウェアの更新は機器のプログラムに関わり、座席登録は持ち主が当日どこに座るかに関わる。準備できる内容には公演のタイミングもある。毎日、すべての公演情報が同じ状態で利用できると考えると、機器の準備と催しの準備を取り違えてしまう。
2023年12月のバンコク「FOLLOW」公演では、運営案内が会場のペアリング窓口とアプリによる自己登録を提示した。自分で用意する人も、現地で助けを得る人も、一つの演出へ入れる。技術を設置する仕事と、経験の違う観客がその技術を使えるようにする仕事は分けて考えたい。
釜山の案内と並べると、なぜ機種と公演ごとの説明が要るのか分かる。ライトはグループのシンボルであると同時に、特定の公演へ持ち込む機材だ。チケットが示す場所と手持ちの物がつながることで、舞台の外にも準備の工程ができる。
美しい客席を支える仕事
釜山の案内にはライトのサービス窓口も登場する。更新、接続、修理は、完成した公演映像からは見えにくい仕事である。商品を売るだけでなく、決められた日と場所で動くよう手助けする人が必要になる。
家ではボタンを押すだけで済んでも、会場では使いかけの電池や設定が問題になることがある。観客に技術者になることを求めるより、理解しやすい案内と利用しやすい支援を用意する方が公演の入口を広げる。光の海は熱意だけで自動的に完成するのではない。確かめる人、説明する人、困ったときに対応する人の仕事がある。
新型には演出の可能性がある一方、旧型の持ち主には追加の費用や廃棄の問題が生まれる。私たちは、参加が買い替え競争にならない公演の方が豊かだと考える。今持っている物で何ができるかを知り、自分で参加方法を選べることも、演出の質の一部である。
光と一緒に覚える声
客席の返事は光だけではない。ファンチャントでは、曲の決まった場所へ短い声を入れる。BTSの「No.29」には曲別の公式ガイドがある。全歌詞を一緒に歌うことと、選ばれたタイミングで応えることは異なる音楽の動作だ。
舞台が楽器、歌声、動きで時間を組み立てるなら、観客も待つところと入るところを覚える。光は遠くまで見え、声は拍の中で聞こえる。腕を上げることと短く呼びかけることは、同じ曲に違う方法で加わる。ファンダムの組織性は、そうした小さな動作がそろう場面で具体的になる。
覚えてから参加する楽しみが、唯一の正しい観方になる必要はない。初めて来た人、言葉に慣れない人、静かに聴きたい人にも席はある。経験豊かなファンには自然な習慣でも、別の人には新しく覚える決まりになる。共有する文化が入口として働くためには、違いを失敗とみなさない余裕もほしい。
帰宅すると、光の大きさが変わる
公演が終わるとライトは客席の配置から離れる。棚や引き出しの中では、隣の何千もの光は見えない。次の機会に取り出すと、過去の公演とこれからの予定が同じ動作の中に戻る。映像を再生することとは違う、あの場所に他の人といたという記憶が残る。
グッズを売上だけで測ると、その先は見えにくい。使い方を追うと、期待、準備、参加、保管という長い時間がある。提供者が物と案内を用意し、持ち主が時間と記憶を加える。個人的な記念品へ変わる瞬間は、値札には書けない。
今日の韓国文化の多様な入口の中で、ライトスティックは音楽と空間を結ぶ入口だ。韓国の場所と一緒に読むと、公演会場も中で何をするかによって意味が変わる場所になる。手に持てる小さな光が長く残るのは、かつて隣の光と一緒に、物そのものより大きな景色をつくったからだ。

小さな機器は、準備と支援を経て大きな客席の一部になります。参加方法を理解して選べることも、魅力的な演出の条件です。
出典と対象範囲
BTS釜山公演ライトの支援 ↗2026-06-12BTS No.29応援ガイド ↗SEVENTEEN Ver.3更新 ↗SEVENTEENバンコクのペアリング窓口 ↗2023-122019年4月7日、バンコクのBTS「Love Yourself」公演を記録したChris Belisonの動画から、客席を映した一場面。
Chris Belison · CC BY 3.0 · 公演映像から静止画を抽出・サイズ調整・WebP変換